「ステンレスシンクが錆びる」問題
弊社ではステンレスの流し台を販売しているため、たまに錆についてのご相談をいただくことがあります。


主にシンク部分と天板部分の境目や、排水トラップ周りのステンレスに発生することが多く、その原因については主に塩素イオンを含む溶液が付着滞留した状態におかれる事にあります。
ステンレスは錆びにくい商品ですが、錆びないわけではなく、さびにくい理由が表面にクロムの酸化被膜(一般に不動態皮膜と呼ばれている)をまとった錆びにくい金属であるからです。
ただしその被膜は外部要因の影響の度合いにより、剥がれてしまい錆びに繋がってしまいます。
塩素イオンを含む溶液は、身近なものだと下記の通り
・醤油
・塩
・味噌汁等の汁物
・塩素系洗剤,
・漂白剤
・薬品
・ぬめり防止剤
・コンタクトレンズの洗浄液
等があります。
水道水にも塩素イオンは含まれておりますので、付着したまま放置すると錆に繋がってしまいます。
実験として業務用流し台を外に1か月放置した写真がございます。

全体の様子です。

錆が発生しやすい縁の部分

排水周りです。
基本的にあまざらしはNGですが、雨水には不確定要素もありますが塩素を含まないため、今回の実験では錆は認められませんでした。
発生した錆はどうすればいいかですが、研磨して剥すか、錆び取り剤で溶かす事で解決します。
ただし、研磨したらその粉塵が残って錆びてしまったり、錆び取り剤の残りを放置しても錆が再度発生してしまうので、掃除は特に入念に行う必要があります。
剥してしまったらまた錆びてしまうのではないか?という心配もあると思いますが、酸化被膜(一般に不動態皮膜)が再度形成されるため、また錆びにくい状態に戻るため大丈夫です。